毎月ある、月1回のミーティング。
事故報告から始まり、運行管理者からの連絡事項があり、その後は教育用の交通安全DVDを見たり、外部から呼んだインストラクターの話を聞いたり、ストレッチ講座だったり。午後は積み込みしたり、荷物が無ければトラックでバックや狭路、荷締めの練習したりして夕方に解散。
そんなのが、この会社のミーティングのよくあるパターン。
が、その日は違った。
始まる前から運行管理のオッサンの顔色が悪い。
いつもはそのオッサンが仕切っているのに、この日は専務がいきなり、
「まずは社長から話があります。社長どうぞ」
ほえ〜、なにこの展開。
なになに〜??
「コロナ禍の中、ドライバーのみなさんにはよく頑張ってもらいましたが、このところの燃料高や来たる2024問題なども見据え、よくよく熟慮した結果、弊社は運輸部門を廃止してドライバーのみなさんは7月末で全員解雇させていただきます」
え?
ヤブから棒に何を言ってやんでぇ、八っつぁん!!
シーン。
そして、シーン。
普段から経営陣と仲の悪いドライバーは「おいおいオメタ、ついにやったな! やりやがったな!」的、半笑い。
68歳のおじいちゃんドライバーは再就職が非常に困難であることを瞬時に悟り、顔が明らかに土色になってボー然としてるし。
一人ぐらい気を吐いて、
「この無能経営者! 土下座してドライバーに謝れ!!」
くらい言うかと思ったけど、皆おとなしくただただシーン。ま、社長、キレるとおっかないからね。。w
その後、簡単なQ&Aが少々。(「この後、他社の面接に行って決まったら、7月末待たずにすぐ辞めるぜ?」など)
で、この日のミーティングはこれで終わり。正味15分で、この日の日当7千円弱。こりゃオイシイ。いや、そういう問題じゃないってw
* * *
解雇の前兆は何かあったのか?
と聞かれれば、うーん、明らかなのは特に無いですね。
トラック自体は、去年は4トンの新車が3台入ってきて、今年は大型の中古が2台。車庫も広いところに移ったし、社長はマイカーを2千万円超えの新車に買い替えたし、むしろイケイケ感すらあったような。
でも、冷静に考えれば、会社&上の人らは景気良さそうなのに、2021年は夏・冬ともに賞与ゼロでした。
2020年の賞与は夏ゼロ、冬3万円w 3万円て、賞与っちゅーか、こーこーせーがもらうお年玉の額やんけ。
賞与がない説明としては、よくやらかす先輩がいて、完成間近の新築の庇(ひさし)を完璧にやっつけて来たり、エアコンの室外機満載中に急ブレーキかけて総くずれwにしたりで「ドライバー達のワンチームなんだから連帯責任なのである!」という(謎の)ロジックで賞与ゼロ。これにブチ切れ「ワンチームなら、おめえら(←経営陣)も入ってるはずだろ!」と吐き捨てて辞めた先輩がいました。カッコイイ! そして、たぶんそれが正解だったw
2021年の冬賞与ゼロのあたりで、私もさすがに、
「この会社の搾取感やべーな」
とはちらちら思ってたけど、仕事自体は楽なものが多くて、良くも悪くもそのぬるま湯感がたまらなかったんです。
ぬるま湯。
適温と言うほどは温かくない。むしろ、ちょっと寒めのぬるま湯。
入り続けていたところで、この先も決して熱くなることはない。
でも、そこから飛び出してしまえば、外は寒くて凍えてしまうかもしれない。
ならば、ぬるま湯で我慢していた方がまだマシなのではないか?
…うーん、だけどさ、そんな人生、ホントにいるう?
人生は短い。そして、もう50手前やぞ。
と、今年に入ってからゆる〜い葛藤を続けていたので、
「おまえら、全員クビな!」
は良いきっかけになったよね。
と将来振り返った時に言えるようになるといいすね〜。
…一転、凍えて死ぬかも(爆)。
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