19日。3日目。

朝は4時50分起床。夜明けのガンガー見に行かな〜!!
昨日の送迎ガイドのクマール氏によれば6時15分日の出。

「昨日のリキシャオヤジ、ちゃんと来てんのかなー?」

とMとホテルを出て、まだ暗闇の中を歩いて門外に出てみたら、

いねえ。。毛の1本ほどもいねえ。

あのオヤジ、来てねえじゃねえかっ!!

ホテル前に待機していたオートリキシャのオヤジが近づいて来て、

「大変残念ですが、彼はたぶん来ないと思いますよ」

みたいなことを言う。

「Why?」

「きっとまだ眠っている」


なんてプロ意識の低いサイクルオヤジなんだ! そんなちゅーっくれえな仕事してるから、ノーチャンス、一生プーアなんだ!!

まーでも、5時半まで待ってみよう。これで来ないと昨日の分がタダ働きになって100ルピーを取り逃がし、あのオヤジにとってはかなり痛いはず。きっと来るはずだ!!

が、5時半になっても全然現れず。車輪の1つも現れず。おいおい、まさか昨晩うっかり5人目製造に取り掛かってしまったから寝坊したんじゃねえだろうなぁ? 日の出が迫ってるし、待っててもしょうがないんで、オートリキシャで行くことに。100ルピーくらいだったか。さっき話しかけて来たオヤジの息子が運転するリキシャだったんだけど、

「あんたらシルクの店に興味ないか?」

みたいなことをオヤジが言い出し、

「俺に任せてくれ。いいシルクの店を知っているんだ」

とリキシャへ強引に乗り込んで来るオヤジ。が、Mが、

「シルクなんか興味ねえから! ガンガーのそばで降ろしてくれるだけでいいんだ! 店になんか行かねーぞ!!」

えらい勢いでオヤジを怒鳴りつけたら、「こいつらでは商売にならんな」と思ったのか、シュンとなってリキシャから素直に降りるオヤジ。

ガンガー着は6時前。オートリキシャから降りて歩いていたら、どこかで見たオヤジが近寄って来る。

「あ! おめー、昨日のサイクルリキシャのオヤジやんけ!!」

そうなんです、このボケ、お迎えをすっぽかして私達が来るのをここで待ち伏せし、昨日の100ルピーだけ受け取ろうって魂胆。ラウンドトリップして初めて200ルピーだ! とゴネようかと思ったけど、日の出の時間も迫ってるし、Mとしては珍しく(?)「とっとと100ルピー払ってこいつとは終りにしよう」と支払に前向きなので、素直に100ルピー払いました。あまりのプーア・アピールに心を打たれたのか、Mが日本から持ってきたいらないタオルwなどもついでにあげたら、ダンニャワー(ありがとう)を連呼していたのできっとサイクルリキシャオヤジ、喜んでいたのでせう。

しばらく歩いていたら、まとわり付いてきた日本語上手なボート呼び込み22歳の少年ぽい青年と交渉。最初、一人350ルピーの計700ルピーでどうだ? みたいな話だったけど、Mがしぶとく交渉して二人で300ルピーで決着。地球の歩き方にも一人150ルピー書いてあるし、ま、こんなもんでしょ。

で、ボートに乗って待っていたら、どうやらもっとお金を出す客が来たようで、

「おまえらは隣りの舟に移って、まだまだ待ってろ!」

と言われ(笑)。そうなんです、どうやらたくさんお金を出した客順に出航するシステムっぽい。そんなわけで、あんまり買い叩くと大幅に出遅れる危険性がありそう。

移った先の船は6人くらい乗れそうな舟で、どうやら乗合いになる模様。そうだよなぁ、最初に乗った舟の船頭少年、完全チャーターなんだから400ルピーじゃないと俺は舟を出さん!! みたいなこと言ってたし。でも、乗合いなら200ルピーでもいいんじゃ? と色々考えていたら、アルゼンチンから来たというオバサマ2人組とスペイン語ガイドがやって来て、彼らと一緒に出航。何を隠そう、Mはスペイン語が出来るので、アルゼンチンなオバサマと会話を楽しんだり、スペイン語ガイドの説明を日本語に訳してくれたりして、非常にありがたかった。やっぱり語学学習は大事ぞね〜。

ボートから沐浴する人々を眺めながら、よーく見ると、クロールしてるオヤジや平泳ぎしてるオヤジもいる(笑)。身体洗ってたり、洗濯している人もいる。

■祈るおっさん
PB190257


■泳ぐおっさん
PB190264


■洗うおっさん
PB190268


しばらくしたらみやげ物売りな舟が近づいて来ました。で、この舟のオヤジがめちゃくちゃ日本語が上手い。ほぼネイティブ並。そうかと思ったら、アルゼンチンなオバサマ達にはスペイン語で売り込んだりしてて、Mに言わせるとそのスペイン語もめちゃくちゃ上手いそうな。い、いったい何者なんだー、みやげ物屋オヤジ。。

せっかくなんで、水入れる小さい真鍮ツボを100ルピーで買って、ガンガーの水をボート越しに汲んでみました(が、水漏れしやがって後にすべて流出してもうた(爆))。

ふと気づいたら、ガンガーから朝日が昇っていて美しい。

■朝日とボート
PB190290


ボートを降りて、朝食を食べにいったんホテルへ戻ったのが8時頃。朝飯食って、しばらくゴロゴロし、チェックアウトしたのは10時半。ホテル前でオートリキシャを拾い、またまたガンガーへ。

ヴィシュワナート寺院(黄金寺院)へ行こうと思ってたんだけど、気が付いたらマニカルニカー・ガートに着いてました。ここはいわゆる火葬場。薪で遺体が焼かれるのを見学できます。写真撮影厳禁なので写真はありまっしぇん。見晴らしが良さそう&日陰な場所を見つけて見学してたら、仙人風なオヤジがやってきて、

「薪代を寄付してくれ」

みたいなことを英語で言い始め。でも、なぜか「薪代(マキダイ)」だけは日本語

「あい、きゃんと、あんだあすたんど、いんぐりっしゅ!」

わざとはっきりとしたカタカナ英語で言ってみたら、

「マキダイ。マネー」

とどうにも食い下がる仙人。こっちもアホの振りして「はあ? ボク、全然ワカラナイ」みたいにすっとぼけてたら、仙人、急にキレ出して、

「薪代も出さないくせに、こんな好ポイントで見学してんじゃねーよ! ウォーク!! ボケども、立ち去れい! ウォーーーーク!!

とか言い出すんで、ちょっとポジション移動。

あまり近くで見なかったので、火葬の生々しいシーンは見られませんでしたが、まぁ、そもそもルンルンで見るようなものでもないと思うし。。

その後、ヴィシュワナート寺院へ行こうと思ったんですが、誰に聞いても、

「ゲート2から入れ!」

と言うんですが、そのゲート2がなかなか見つからず。。で、30分くらいさまよってようやくゲート2を見つけたんですが、どうやら荷物をどこかに預け、裸足で無いと入れなさそうな雰囲気。そういえば、途中に荷物預け用のコインロッカー屋みたいな奴がいたっけ。コインロッカー屋まで引き返すのが面倒くさくなってしまい、どうせ写真も撮れないんだし、もうええわとヴィシュワナート寺院見学は断念。時間は13時頃。

さすがに腹が減ったなー、と前から目をつけていたベンガリトラ(Bengali Tola)通りにあるレストランに行こうとオートリキシャを掴まえ。が、掴まえたオヤジに何度説明しても、

「ゴードウリヤー通りなら連れていくから。任せろ!」

の一点張り。

「そこじゃねえ! ジジイ、ここだ、ここ!!

と地図でベンガリトラ通りを指さしても、いつの間にかゴードウリヤー通りを指すオヤジ。しぶとく交渉してたら、ようやく「80ルピーで行こう」と言うので乗りました。が、いざ着いてみたら、どう見てもベンガリトラ通りじゃなさそう。

M「だーかーらー、オヤジ、ベンガリトラ言ってんだろ!」

オ「ここから先は知らん。もう降りろ」

M「じゃー降りてやるけど、交渉通りの目的地じゃないから、お金も払わないから!」

オ「ノノノノノノッ! おい、待てコラ。支払いわ!?」

で、Mとオヤジの壮絶な激しい口論開始(笑)。間もなく、Mに早口で舌鋒鋭く怒鳴りつけられて、オヤジ、かなりタジタジ。この騒ぎを聞きつけて3人くらいインド人が集まって来ましたが、

「おまえ、行くって言ったのにその目的地で降ろしてないなら、そりゃーお金もらえなくても仕方ねーべ」

とギャラリーは私達の味方っぽい。結局、お金は払わずに済みました。いやー、M、すごいわw。

その後、現在地を見失って40分ほど徒歩でさまよい、ようやくベンガリトラ通りを発見。いざ見つけてみたら、バイク2台がギリギリすれ違えそうな狭い道で、とてもオートリキシャが入れるような道幅でないことが判明(笑)。オヤジ、だったら「狭い道だからオートじゃ入って行けない」と乗る前に言えば、Mにあんなに怒鳴りつけられずに済んだのにー(爆)。

ランチは、「NEST FAMILY ROOF-TOP RESTAURANT」という看板に魅かれ、

「屋上ビアガーデン風なレストランか?」

と勝手に想像して、指示通りに歩いていったら、

……ただの民家の屋上やんけ(爆)。


客が来たことを知った店主が、階下からあわてて上がって来て、急いでテーブルとイスをセッティングし始めるしw。

■NEST FAMILY ROOF-TOP RESTAURANT セッティング済み
PB190311


まさか、俺達が今年4人目の客とかじゃねーだろうな?(笑)

料理的にかなり危険な気がしたので、帰ろうかと思ったけど、一応メニューだけは見てみるべ、とメニューを要求。一応、ちゃんとしたメニューで、品目は100近くありました(ただし、本当にすべて作れるかは不明)。生ものはやっぱり食当たりが怖いので、Mはジンジャーレモンチャイとスペインオムレツ、私はガーリックスープとプレーンナンを注文。

店主が作りに行ったと思ったら、今度はそのお母さん?のようなお婆さんがやってきて、私達の後ろ辺りに座っており。

「俺達が逃げないように見張ってんのかな?」

と思ったら、実は周辺に猿がたくさん居て、猿をパチンコwでおっぱらいに来ていることが判明。

■隣りの建物を歩く猿
PB190318


20分ほどして、料理が出て来ました。すげえ物が出てきたらどうしようかと思ったけど、普通に食える料理でした。ガーリックスープ、ダシが何なのか分からないけど、絶妙な塩加減で美味。

■ガーリックスープ
PB190319


■スペインオムレツ
PB190324


でも、ジンジャーレモンチャイはMに言わせれば「ジンジャーとお湯」(笑)だったそうな。代金は四品で85ルピー(130円くらい?)。

トイレを貸してほしい、とお願いしたら、快く貸してくれました。

■借りたトイレ
PB190325


これがいわゆる、インドの一般家庭のトイレなのかー?
特に悪臭はせず、インドのトイレとしては、かなり清潔な方なのでわ?

ビビって食べ足りなかったので、「Monarisa」というレストランへハシゴ。カツ丼wがあったので頼んでみました。

■カツ丼
PB190330


カツ丼といいつつ、カツはチキンカツで見た目は親子丼っぽい。イスラム教徒は豚を食べないし、ヒンズー教徒も基本的に食べないらしいので、豚ではなくチキンカツなのはそのせいか?

ついでに日本語メニューを撮って来ました。

■日本食メニュー
PB190328


冷やし中華とか肉じゃがまであるw



英語ガイドさんと16時半にホテルのロビーで待ち合わせだったので、16時過ぎにオートリキシャを拾いに通りに出るも、ガンガーで祭(?)があるとかで道路は激混み。昼間なら100ルピーも出せば喜んで乗せてくれるオートリキシャ達もかなり強気で200ルピーとか150ルピーで交渉してくる。

「150?? ざーけんなよ!!」

と最初は突っぱねていたんですが、道路の混み方を見ると確かに異常。待ち合わせに遅れると最悪アグラ行きの電車に乗り遅れることにもなりかねないので、しょうがなく150ルピーまでレートを上げて交渉したらあっさり掴まりました。

が、道が混んでいて全然進まず。。「あいはぶのーたいむ! はーりあっっぷううう!!」と叫んでいたら、「ホンマにリキシャ通れるんかいな?」くらいの狭い裏路地に飛び込んでいくリキシャドライバー。待ち合わせとは15分遅れの16時45分にホテル着。

ホテルで荷物拾ってすぐさまバラナシ駅へ。そうなんです、本当は飛行機を使った方が時間が節約できて効率的にインドを回れるわけですが、でもそれじゃあツマラナイ、やっぱインド来たからには、インド電車も体験せんと! アグラまでの移動は寝台電車で12時間の旅をチョイス!(笑) 無事電車に乗車。

座席はエアコン付きの2等列車。いわゆる2段ベッドなので、寝て無い時は普通に座っていられます。3等になると3段ベッドになってスペースがなく、寝てるしかないとか。

隣席の人達は、右隣がインド人のおっさん。対面が香港出身ロス在住だという25くらいの兄ちゃん。右斜め前がM。左は通路で、その向こうに大阪から来たという旅行者の女性二人組。分かりにくい?

外┃大┃通┃香 M┃外
外┃阪┃     ┃外
外┃♀┃路┃俺 印┃外

Mはさすがに旅慣れていて、香港の青年や大阪のおねーちゃん達に気さくに声をかけており。M、なんだか日本にいる時よりも活き活きしているわあ。

大阪のおねーちゃん達は、関空から乗って5時間遅れでデリーに到着したそうな。会社の同僚同士で3年前から月5千円ずつ積み立てて、ようやくお金が貯まり念願叶ってインドへ来たそうな。香港の青年はいわゆるニート(ホントか?)でコルカタ(カルカッタ)、ダージリンと来てバラナシへ来たそうな。インドのおっちゃんは愛想がなくて今一詳細不明(笑)ですが、香港青年とのトークから推測するとバスの運転手で、今は年金生活っぽい。

途中で車内弁当の注文を取りに来たので注文。しばらくして、ライフルを担いだ軍人みたいな二人組がやってきて、名前・住所・注意書きを読んだか? みたいなことを署名させられます。注意書きには、「見知らぬ人から飲食物をもらって食うな。睡眠薬強盗に遭って身包み剥がされること間違いなし!」「鞄はポールにくくりつけておかないときっと盗られるぜ」などなど。車掌による検札もあり。この時検札に来た車掌は髪を赤毛に染めていて。いやー、あのカラーはアリなのか?(笑) 薄いくせいに赤いもんだから、なんだか糸トウガラシ乗っけて喜んでるだけのおっさんに見えて仕方なかった(爆)。

やがて車内弁当が届き。ドライカレーのみで40ルピー。いわゆる長粒米でパサパサしていて、おまけにちょっと辛いしであんまり美味くねえ。半分くらい食ったらもういいや、な感じ。

しばらくしたら、また弁当売りが来て「おまえら、さっき注文してたよな?」と言われ。そうなんです、さっきのドライカレー屋は全然別の売り子。あたかも注文していた弁当が届いたような顔してやがったけど、実は全然無関係だったのです!(爆) 注文した手前、ばっくれるわけにもいかず、しぶしぶ購入。こちらは70ルピーくらいだったか。でも、こっちの方が、ライス&カリー、ナン、ナン用のスープカリー、飲み水と構成はちょっと豪華でした。だけど、味的には薄くて、ありゃ不味いと言って良いでしょう。

飯食ってしばらくしたら、香港青年はとっとと自分の寝台に移って寝てしまい。インド人のおっちゃんも持参していた弁当を食べたら寝てしまい(余談ですが、インド人は本当に芸術的な手つきで飯を食べます。右手だけでナンをちぎる姿の美しさといったら!)。時間は確か19時過ぎくらい? 私は日本から持ってきた角瓶を取り出して、チビリチビリと飲り始め。Mと大阪女子らは会話が盛り上がっていました。大阪女子らも夜明けのガンガーには行ったらしいんですが、いわゆる旅行会社のオプショナルツアーとして申し込んだので、法外な料金(詳細は不明)を払ったそうな。サールナートもオプションで行ったと言ってますた。

でも、実際、リキシャオヤジらと交渉してきた身としては、彼らはガイドブックに書いてあるほど手強い人達ではないと思う。ま、ホントに現地の人価格で乗ろうとしたら相当手強いと思うけど(笑)。英語だって、「あいわんつーごーつー、××」「ハウマッチ?」だけで極端な話、何とかなる(笑)。高いと思うなら無視して歩き出せばいいわけで。オヤジがあわてて値下げした値段を言ってくるか、あるいはすぐに別のリキシャオヤジが声をかけて来ます。で、目的地に着いたら、事前交渉通りのルピーを払えばOK。降りる段になってリキシャオヤジ達が値を吊り上げてくることなんて無いし(500ルピー札を出したりするとお釣りがない、というのは結構ある)、こちらも降りる時になって改めて値切るのはやはりフェアじゃないでしょう。万一、吊り上げるようなオヤジがいたら「キープザプロミス!(約束は守れ!)」「ゆーでぃどんとせいざっとびふぉーあ!(そんなこと事前に言ってなかったろ!)」とか、Mのように思っきり怒鳴りつけるべしw。

と、話が逸れますた。すみません。

M&大阪女子も21時前に寝てしまい。私は一人でチビリチビリ飲り続けてましたが、翌日のことを考えて22時には就寝。寝台には、シーツ2枚と毛布、まくら付き。もともと暑がりだし、そんなにエアコン効いてないしで、毛布一枚で私は充分でした。が、いざ横になってはみたものの、インドオヤジのイビキがうるさくてなかなか寝られず。2時過ぎくらいまで1時間起きに騒音で目覚めていたような(笑)。

ちなみに、インドの電車(寝台限定?)は車内放送が全然なくて、今どこを走っているのか、停まっている駅はどこなのかがまったく分からない。また、平気で何時間単位で遅れるので、時刻表から停車駅を推測するのもほぼ無理。2分遅れて謝る日本の電車の車掌は、ここでは奇跡のような存在に思えましたよ(笑)。

ただ、車内放送はありませんが、出入り口の扉付近にはテツwっぽいオヤジが居るので、そいつに、

「この駅はどこだ?」

と聞けばだいたい教えてくれます。ま、ホントかどうかは別として(笑)。

4日目に続く。

インド旅行記・1日目、2日目(全5日)
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インド旅行記・4日目(全5日)
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